看護師国家試験の試験内容と合格基準

看護師として活躍するためには、必ず看護師国家試験に合格しなければいけません。この試験は、保健師助産師看護師法第18条に基づいて、厚生労働省が毎年2月中旬の日曜日に行っています。その合格率は高く、受験者数およそ9割の人が資格を手することが可能です。試験は全国11カ所に設けられた試験会場で行われ、1日で全て終了します。試験会場が遠方にしかない場合は、会場近くにホテル予約するなど事前の対策が必要です。

看護師国家試験の問題は、必修問題・一般問題・状況設定問題の3種類に分類できます。必修問題は看護師の仕事をするうえで、必ず知っておかなければならない事柄が中心に出題され、点数配分は1問1点で合計50問です。一般問題は出題数が130問、点数配分は1問1点で、問題の多くが1問1答式ですが、短文の事例問題が出題される場合もあります。状況設定問題は、合計60問で点数配分は1問2点です。医療現場で、実際に起こりうる状況が設定されている問題が出題され、解答には判断力や理解力が必要となります。

看護師国家試験は、午前と午後に分かれており、試験時間はそれぞれ2時間40分ずつです。看護師国家試験に合格するには、次の2つの基準を達成しなければなりません。1つは必修問題の正答率が8割以上であること、そしてもう1つは、一般問題と状況設定問題の合計点数が、合格基準点を上回ることです。2021年の看護師国家試験では、一般問題と状況設定問題の合格基準点は159点でした。なお、この点数は試験の年度によって異なります。